少数であるがゆえ
アメリカではこんなステキ番組があるのねー。
白人が黒人になり、黒人が白人になって生活する実験TVアメリカのケーブルTV局「FX」開局以来の驚異的視聴率で全米400万人が見たといわれる新番組『Black. White.』。
http://www.fxnetworks.com/shows/originals/blackwhite/main.html
ハリウッド最新の特殊メイク技術で、白人一家を黒人一家に、黒人一家を白人一家に変身させ、違う人種としての生活を体験させるリアリティTVだ。
特殊メイクがメッチャ凄いw非常に面白そう。世界まる見えとかでチラ見せするんだろうけど…
そして僕が一番惹かれた引用元の締めはこうだ。
「私たちマイノリティは社会で生きていくために、あなたがたマジョリティの考えを学び、マネをし、合わせて生きています。でも、マジョリティは、マイノリティの考え方など理解しようと思ったことすらないでしょう」
まさにその通り。僕もある意味でマイノリティに属す人間だから。
僕におけるマイノリティというのは「左利き」。僕の個人的な統計だとだいたい10人に1人。学校のクラスなら3人いればいい方。
右利きの人は解らなくて当然なんだが、出刃包丁でうまく切れない、ハサミでうまく切れない、ブーメラン投げたら戻ってこない、自動改札をうまく通れない、野球のグローブを借りれない…etc 左利きであることで受けるストレスというのは、何気に多い。
小学校にあがったときくらいから、母親とクラス担任のスクラムでトラウマになるような右利きへの矯正を受けた。左手で鉛筆もてば先生に左手をつねられ、左手で箸を持てば母親に太腿をつねられる。こんな日々。20年以上経った今でも覚えてるほどに強烈な体験だ。
その後、僕は軽度な「ドモリ」と「咄嗟に左右が正しく言えない」という結構キビし目のコミュニケーションエラーを起こすようになる。今でも継続中だ。たぶん死ぬまで。ただ、それでも矯正を受けたこと自体はそれほど困っていない。ガチで左利きだと電話の応対中にメモるのも、英語で長文を書くこともえらいこと困るってのを知っているから。この2つの障害とどっちがいいのよ、と問われると判断に困るけど。
mixiの左利きコミュで色々調べてみたけれど、矯正経験のある人間に前述2つの現象が多く確認されている。つまり医学的・統計的に見れば矯正の有無とそれらの関係は「無い」と言い切れないってことだ。きっと脳のどこかの回路の発達が普通じゃなくなったんだろう。
昔授業で「停止するとヤバイ装置に電源スイッチを取り付けるなら、左右どっちにつけますか?右だと思う人、挙手」なんて小噺を先生が仰った時があった。僕は「電源スイッチですよね?」と念を押して左と答えた。
フェイルセーフという「ミスってもオッケー」な考え方からいけばそれが正しい。右利きの人は装置の右側へアクセスし易いからだ。だからうっかり押せない方向に設定するべきである。で、先生の出した答えは予想通り左が正解だった。ただ、先生はそれを非常に重要であるかのように言った。「これは驚くべきことに右利きでは気づかない問題なのです」と。
「あのー、僕は左利きなんですがー」とは言いづらい空気だったので黙っていたんだけど、それくらい右利きの人は日常において「左右のインタフェースの違い」について疑問を持つ機会が少ない、ということなんだろう。
だから僕は左利きなことをラッキーだと思っている。右利きが見過ごす事ほぼ全てに無条件で気づき、そしてその理由について考えることができる。これはそこいら凡百のデザイン論では得られない大きな財産だ。そして右利き左利き以外のマイノリティ・マジョリティの関係についても数の暴力で押し切ろうとは思わなくなる。例を挙げればブラウザ環境、PC環境。これはSEをやっている時にも意思決定の材料として大変役に立った。
逆に右利き左利きをしっかり意識したデザインを見るとそれだけで抱きしめたくなるほどに高い評価をしたくなる。例えばニンテンドーDSの頭を鍛えるヤツは、ちゃーんと文字の書き手を聞いてくる。モロにコストになる所なのにそれをしっかり実装しているのは、取締役に左利きの宮本氏が居るからそういうデザインガイドが出来ているってことなんだろうね。

コメント
はじめまして。
左利きのだんごです。
たいていの人は何か1つぐらい、マイノリティに属していることがあると思うんですが、それに気づいているかどうかっていうのは重要だと思っています。
自分があるマイノリティに属しているという自覚がある人は、別のマイノリティに属している人の視点をもつことが容易なのではないか。その視点が社会を多くの人にとって住みよいものに変えていけるのではないかと思っています。
左利きのほかにも、いくつかのマイノリティに属していると自分では思っています。
書いた人: だんご | 2006年03月15日 23:33
はじめまして。technerdです。ご訪問ありがとうございます。
だんごさんのご意見まで発展した考えまでは至らなかったです。たしかに「マイノリティである自覚」というのが僕の記事の前提だったんですね…気づかなかったです。
僕自身は左利き以外はそれほどマイノリティではないので、そこまで言及しなかった、というのもあるんですが…(血液がRH-因子の人とか)
なんにせよ「マイノリティであることの視点」は大切にしていきたいですね。
書いた人: technerd@admin | 2006年03月16日 02:15
sponging calms?brambly,liberally bushing enlarges?
書いた人: Anonymous | 2007年02月05日 01:27